大腿骨(太もも)骨折

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1年ぶりに近い更新となりました。

新型コロナウイルスが流行しており、世の中重い空気に包まれておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今日は大腿骨(太もも)を骨折した猫ちゃんです。外で生活している猫ちゃんですが、交通事故に合い骨折したものと思われます。

 

初診時のレントゲン写真。右大腿骨遠位端が骨折、尾側に大きく変位

正面写真。大腿骨端部の骨折を認める

 

骨折した右大腿骨遠位骨片。

 

 

手術直後の写真

 

 

 

 

 

手術後約2か月後の写真。骨折ラインは消失し、完全に癒合。この後、ピンを抜いて治療終了です。

明けましておめでとう御座います

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明けましておめでとう御座います。昨年も多くの患者様に支えられて無事に年を越すことが出来ました。

悲しい別れもありましたが、より良い獣医療を提供できるようスタッフ一同精進致します。日々医療技術は進歩し、治療できる病気も増えております。これからの未来、10年、20年後にはどのような進歩が待っているのでしょうか。AIなどの進歩により医療分野にも大きな変化がおとずれるかもしれませんが、やはり人間同士での対話が一番良いと思う今日この頃です。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

秋の学会に行って参りました

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今年も恒例の動物臨床医学会記念年次大会に参加して参りました。

今年も様々な演題があり、非常に充実した内容でした。中でも耳の疾患に関する講義では、ビデオオトスコープというカメラを使った耳の中の観察や、耳の手術などの内容は興味深いものでした。欲しかった器具もお得に購入でき、有意義な一日でした。

骨盤骨折

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今回は骨盤骨折についてのお話です。交通事故等が原因になることが多く、すべての骨折のうち犬で16%、猫で25%というデータもあります。重大な合併症として膀胱破裂、尿路損傷、断裂、神経障害等、骨盤狭窄による排便障害を併発することもあります。仙骨を骨折していると重大な神経障害が残ることがあります。保存療法を選択する場合もありますが、多くは手術が必要となります。

  

交通事故で負傷した猫のレントゲン写真。左側仙腸関節の脱臼、座骨骨折、右側腸骨骨折、寛骨臼粉砕骨折を認める(赤丸)。

 

 

  

左側仙腸関節は2ミリのスクリュー2本で固定、右側腸骨は1.5ミリリコンストラクションプレートにて固定。座骨骨折は通常整復しなくても問題無い為、そのままの状態。右側寛骨臼は整復不可能だが、骨の変位が大きく無く、若齢の為癒合が見込めると思われる。

 

 

 

  

スクリュー、プレート抜去中のレントゲン写真。右側腸骨は癒合し、寛骨臼も良好に癒合しつつある(青丸)。

 

 

獣医学フォーラムへ参加してきました

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先月、お休みを頂き第10回日本獣医学フォーラムへ参加して参りました。獣医学フォーラムは著名な講師の先生方の講演に参加する集まりの事です。今年も多くの講演がありましたが、新しい知見や、従来の病気への違った治療法、診断法などを知ることができ大変有意義な一日でした。また、企業の展示ブースには医療機器や書籍などの展示があり、良いアイディアも得ることができました。来年も是非参加したいと思います。

整形外科実習セミナーに参加してきました

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先日、3日間の日程で整形外科実習セミナーへ参加してきました。

診察をお休みし、患者様にはご迷惑をおかけしましたが、大変良い経験をさせて頂きました。基本的な部分が非常に大切であることや、疑問に思っていた部分も解消され、今後の手術に大きなプラスとなりました。お世話になった講師の先生方にはこの場を借りて御礼申し上げます。

 

糖尿病

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糖尿病とは、血糖値の異常な上昇により体調が悪くなる病気の事です。その名の通り、尿検査にて糖が検出されます。

水を多く飲むようになったり、嘔吐や食欲不振、さらに症状が進行するとケトアシドーシスという状態に陥り、命に関わります。原因として、人間では生活習慣病といって偏った食事内容が原因で糖尿病に陥るケースが多いですが、犬や猫ではインスリンの分泌量が少なかったり、インスリンがきちんと分泌されていても効きにくい、膵炎に伴い一時的にインスリンの分泌が低下している、などが挙げられます。血糖値の数値により、療法食のみでの治療や、インスリン製剤を毎日注射して血糖値をコントロールしてゆきます。

インスリン製剤と、専用のシリンジ

 

胆管閉塞

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胆管とは、肝臓内に分布するものと、胆嚢から続く総胆管があります。このいずれかの胆管内に閉塞が起こる事を胆管閉塞といいますが、閉塞の原因として炎症、腫瘍、胆石、奇形、横隔膜ヘルニアによる絞扼等が挙げられます。原因により治療法は変わりますが、内科的な治療で改善がない場合、手術が必要になることもあります。

 

拡張した胆管(赤丸)

 

胆管内に腫瘤を認める(赤丸)

お腹が膨れてきました

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今回はお腹が膨れてくる、腹部膨満という症状についてです。

原因として腹水(お腹の中に水が貯まってくる)、異常な胃腸内のガスの貯留、便秘などが挙げられます。食欲や元気があってもこういった症状が出ていることがあり、早い段階での診断、治療を行う必要があります。

レントゲンにて腹部のすりガラス状の陰影を認め、腹水が腹腔内に貯留していた。

腹水の検査を実施、伝染性腹膜炎(FIP)の診断。FIPは現在有効な治療法が確立されておらず、

緩和ケアとしての治療を実施していく。

膀胱結石

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本日は膀胱結石についてのお話しです。

犬と猫では膀胱結石のできる原因が異なる場合があります。犬の場合、細菌感染に伴い尿のPH(尿が酸性かアルカリ性かを示す数値)に異常を伴うとできる結石や、体質によりできるものなどがあります。猫の場合、体質によりできる結石が圧倒的に多く、犬では細菌感染により尿のPHが上昇し結石ができることもあります。小さな結石が尿道に詰まると急性腎不全を起こし、命に関わることもあります。大きな結石が存在する場合は手術により摘出が必要になります。体質により結石ができる場合、生涯結石予防の為の療法食が必要になります。

 

レントゲンにて結石の陰影を確認

摘出した結石。分析の結果はストルバイトとリン酸カルシウムの混合結石だった。

 

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